舞台マリーゴールド感想(ネタバレ注意)
お久しぶりです。というか、たったの2回目なんですが…(笑)
まだまだ繭期です。グランギニョルを視聴して「末満健一は悪魔だ」と号泣し、そして先日マリーゴールドを観に行ってきました。
わたしが行ったのは大阪初日です。マリーゴールドパンフレットと戯曲集(ソフィ・トリロジー)も無事購入してきました。
もう終演後は泣いて泣いて立ち上がるのも辛いくらいだったんですが、はじめて生で観た舞台がマリーゴールドで良かったと本当に思いました。
感想前に基本情報をば。
LILIUM→D2版TRUMP→SPECTER→二輪咲き→2015年版TRUMP→グランギニョル→マリーゴールドの順で観ています。
SPECTER・グランギニョルのパンフレットも所持。
元々ハロヲタで何気なく観たLILIUMに衝撃を受けてTRUMPシリーズにのめり込みました。
以下、ネタバレ注意です。
さて、舞台マリーゴールドのチラシにはこんな一文があります。
「母と娘には互いが必要であった。
青年はその母を自由にしてやりたかった。
少年は娘に「同じ夢を見よう」と語りかけた。」
「ええ〜?マリーゴールドって名前の舞台で母と娘だったらLILIUMのマリーゴールドしか思いつかんやん…でもめいめいはガーベラ役だし…てかソフィとウルって何事?同姓同名なだけ?同じ夢を見ようって共同幻想ユートピアじゃん…やっぱりあのマリーゴールドの話なの?でもでも末満健一だからなにをしでかすかわからない…」
と、観劇前に思っていたんですが
本当末満健一はやらかしてくれますね。
物語はヤン・フラという少年がとあるクランから逃げてきたところからはじまります。錯乱した様子の彼は言います。
おかしなクランから逃げ出してきたと。アイツがみんなを咬んてしまったと。そして、「シルベチカ」という名前を呼びます。
正直このへん「シルベチカ」に衝撃を受けすぎてそれ以外うろ覚えなんですが、とにかくヤン・フラという少年はシルベチカという少女を置いて逃げてきてしまったようです。
もうこの時点で「やっぱりLILIUMに繋がる話なんだ」と半ば確信を得たんですが、出てきたガーベラが立ち上がった瞬間、それは確証に変わりました。
ああ、あのマリーゴールドだ。この話はガーベラというこの少女がマリーゴールドになるまでの話なんだ、と。
あの世界の不幸をすべて背負い込んだみたいな猫背が、マリーゴールドだったんです。舞台中ずーっとその姿勢をキープ。めいめいすごい…
ガーベラはマリーゴールドの花に囲まれた屋敷の一室に閉じ込められて暮らしています。
母親にあなたは体が弱いからここから出てはダメよと言われ育ってきました。
LILIUMを観ているわたしは、マリーゴールドの母親はマリーゴールドが幼い頃から辛く当たり、愛情の一片もかけてあげていない酷い人なのだろうと思っていました。
でも、ガーベラの母のアナベルははこの世のすべてのものから、ほんの少しの悪意程度からでも娘を守ってやりたいと奮闘しています。
本当にガーベラを愛しているんです。それがどうして「あなたを産んだのは間違いだったわ」などという、言葉が刃物だったらきっと殺してしまっていたほど鋭い言葉をかけることになるんだろうと戦々恐々としながら観ていました。
物語は進んでいきます。
ダンピールのガーベラは、繭期の症状に苛まれていました。主治医のヘンルーダという男は、苦しむガーベラに彼女と同じ名前の花でつくられた花束を見せ、「君の名前はガーベラ。ガーベラの花言葉は希望なんだ。君のお母さんにとって君はその花言葉そのものなんだよ」と励まします。
そして、たくさんの花言葉を彼女に教えます。
それがLILIUMに出てくる花たちで…もうこの時点で泣いたんですが…泣くしかない…
ガーベラは尋ねます。「じゃあこの屋敷の周りに咲いてる花たちは?」
ヘンルーダは驚きながらも答えます。「マリーゴールド。花言葉は絶望だ」
ガーベラの母、アナベルはダリ・デリコというペンネームの小説家です。
そんな彼女にはコリウスという担当編集者とエリカという妹がいます。
しかし、妹のエリカはガーベラを邪魔に思っているようです。ガーベラを産んだことによりアナベルは冷たくなり、ガーベラ以外には見向きもしないようになりました。
エリカはそのせいでガーベラを酷く憎んでいます。
そしてコリウスの胸のうちを言い当てます。「あなたは姉さんが好きなんでしょう。私と同じでガーベラなんて憎くてたまらないくせに」と。
ガーベラの世界は狭い窓から見えるほんの少しの景色と母親だけで構築されています。
窓からガーベラが姿を覗かせる度、街の住人は騒ぎ立てます。「窓際の化け物だ!汚らわしいダンピールだ」
ガーベラは毎日を死んでるのと同じに過ごすしかありませんでした。
アナベルの妹のエリカは変わってしまった姉に向かって何度も呼びかけます。
「どうしてヘンルーダと結婚しなかったの?私と姉様とヘンルーダと毎日幸せに生きてきたのに。ヴァンプの子なんかを産んで、姉さんは変わってしまった。ガーベラはダンピールよ。あのダンピールさえいなければ…」
アナベルは冷たく返します。
「もう過ぎたことよ。ガーベラを産んだことを誰にも咎めさせたりやしない。あの子は私のすべて。なにを言っても、幸せはもう過去のことだわ」
エリカに挑発されたコリウスも、自分の本当の気持ちと向き合います。
当初はダンピールなんかを産んだ女が物珍しくて近寄っただけだったコリウスは、アナベルの強さに気づき惹かれていきます。
そして、その想いは段々と歪みを持ち始めました。
あのダンピールさえいなければ、彼女は俺を見てくれるのではないかと、コリウスに期待を抱かせます。
ある日、ガーベラの住む街にはソフィとウルがやってきました。ダリ・デリコの書く小説を読み、彼女に会いに来たようです。
素性を隠したダリ・デリコ本人に会うのは至難の技ですが、担当編集者であるコリウスは代わりにメディアに出演しているため顔が割れています。
二人は彼をつけて、ダリ・デリコの正体を暴き、どうにかこうにか(このどうにかこうにかはめちゃくちゃ笑いました)屋敷に入れてもらうことに成功します。
そこでソフィは、ガーベラというダンピールの少女に興味を持ちます。
屋敷から帰されたソフィはウルの窘める言葉も聞き入れず、ガーベラに会うために、今度は屋敷に潜り込みます。
驚くガーベラ。ソフィは嫌がるガーベラを無理やり外へと連れ出します。
今まで窓の内からしか見ることの叶わなかった外の世界。しかし、それはガーベラにとって優しいものではありませんでした。
窓際の化け物が街中に現れたことにより、民衆はパニックになります。そしてそれに触発されたガーベラは、取り返しのつかない過ちを犯しました。人々を襲い、次々と咬み殺してしまったのです。
街の人はガーベラ強く恨むようになります。
ガーベラは理解しました。
「私は誰にだって愛されなくていい。ただひとつの愛があれば。血の世界で、母さんと2人きりでいい」
場面は変わり、コリウスはヘンルーダを詰ります。
コリウスはヘンルーダも自分と同じようにアナベルを愛していることに気づいていました。
そして幼なじみであるなら、どうして結婚しなかったのかと。そしたらガーベラというダンピールを産む必要なく、彼女は幸せになれたはずなのに。
ヘンルーダは懺悔します。「あるクランから逃げ出してきたんだ。そして人間として生きてきた…」
ヘンルーダの正体は物語冒頭で出てきたヤン・フラだったのです。
そして吸血種であるヘンルーダはアナベル・エリカ姉妹と出会います。
惹かれ合うヘンルーダとアナベル。しかし、ヘンルーダは自分がヴァンプであることをなかなか言い出せませんでした。
ついにアナベルはヘンルーダの子を妊娠します。堕ろすように言うヘンルーダですが、アナベルはもちろん突っぱねます。
とうとうヘンルーダは打ち明けました。自分がヴァンプであることを。生まれてくる子はダンピールとしての宿命を背負うことを。
しかしアナベルは、ヘンルーダが思うよりずっと強い女性でした。
「それがなんだっていうの?あなたは"ヴァンプ"じゃなくて、私の愛した"ヘンルーダ"よ。この子も"ダンピール"じゃない。私とあなたの愛しい赤ん坊だわ」
ヘンルーダは医師です。自分と生まれてくる子の素性を隠すことは容易いことでした。しかし、アナベルは街に出かけている時に産気づいてしまい、ヘンルーダとは違う医者の病院に運び込まれてしまいます。そして、赤ん坊はダンピールであることが明るみに出てしまったのです。
あまりの真実にのたうち回り苦しむコリウス。しかし、アナベルの強い愛に気づかされ、ガーベラはアナベルを縛り付ける鎖なんかではなかったことを知ります。
ガーベラを守ってあげなくては。そう誓いました。
そしてエリカ。錯乱したガーベラに咬まれて(たしかガーベラだったはず…なんてこった)
倒れてしまいますが、ヘンルーダの治療とアナベルの必死の看病のかいあって一命を取り留めます。そしてエリカも、コリウスと同じように気づきました。
ガーベラを憎んでいたのは間違いだったと。過ぎた過去を取り戻したくて、でも新しい形を探せばよかったんだと。
ガーベラを憎んだのは自身の罪。そして、ガーベラに憎まれたのは自身の罰。
本当はガーベラを愛していることにやっと気づくことが出来たのです。
この物語には血盟警察のベンジャミンという男がいるのですが、彼は幼い息子を繭期のダンピールに殺された過去があり、ダンピールを酷く憎んでいます。
ダンピールであるガーベラが街の人を襲ったことにより、憎しみが増大したベンジャミンは街の人々を焚き付け、彼に扇動された民衆はガーベラを処刑するために彼女を捕まえ口々に罵ります。
アナベル、ヘンルーダ、コリウス、エリカは必死に走ります。愛を守るために。ガーベラを守るために。ガーベラこそ愛だと、4人は知ったのです。
4人は叫びます。「我は守護者なり」
そんなガーベラたちの元にソフィが現れ、助けようとします。街の人の怒りはソフィたちにも向けられました。串刺しにされるソフィ。しかし彼の傷はみるみるうちに塞がり、依然としてそこに立っています。
人々は恐れおののきます。「まさかTRUMPは実在したのか?」
そんなソフィを目の当たりにしたアナベルは懇願します。「TRUMP、娘に永遠の命を分け与えて。このままだとガーベラは繭期を超えることなく死んでしまうの」
ソフィは言います。「ガーベラ、僕達と一緒においでよ。永遠に同じ夢を見よう。」
そんなソフィの言葉を、ガーベラは切り捨てました。
「永遠なんてクソくらえよ。あなたは可哀想な人ね」
ソフィは苦しみます。「誰がこんな体になったと思うんだ。僕の両手はまだ死には届かない」
ウルは必死に励まします。「ソフィ、君には僕がいるじゃないか。僕は君の親友だ。ずっとずっと昔からの友達だ」
ソフィは冷たい瞳でウルを睨みつけました。
「もうウルごっこはお終いだ」
そして彼の本当の名前を呼ぶのです。
「キャメリア」と…
この瞬間は会場中が息を飲んだのがわかりました。
観ているうちに「ソフィ」は「ファルス」であることを理解したのですが、だったらなおさら「ウル」が「ウル」であるはずがない。
あのクランから適当に見繕い、自分がウルであると思い込ませるイニシアチブをかけて連れてきたのだろうとは思ってましたが、まさかキャメリアとは…
もうここは本当に泣きました。
そしてソフィはキャメリアにお願いをします。なんでもいいから歌が聞きたいと。
そしてキャメリアが歌うのは「星の轍」。
D2版TRUMPの主題歌ですね。
そして今回ソフィを演じているのはD2版TRUMPでソフィ/ウルを演じた三津谷亮くん。(T版、R版どちらも購入、視聴済)
もうこの時点で「末満健一…!」ってなってたんですが絶望度合いとしては序の口って感じです。全然ジャブ。
アナベルは、ガーベラを愛しています。ガーベラのせいで他の誰にも見向きもしなくなったと思われていましたが、本当は人間の街で暮らすヘンルーダがヴァンプであることに気づかれないように、エリカがダンピールを産んだ汚らわしい女の妹であることがバレないように、わざと冷たく振舞っていただけでした。
自分ひとりでみんなを守れると戦ってきたアナベル。
そんな彼女の気持ちを前に、医師としてそばにいることしか出来なかったヘンルーダ。
お互いが間違っていたことに気づきます。
ヘンルーダは「僕と君とガーベラとエリカ。4人でこの街を離れて幸せに暮らそう」と誘います。
「ガーベラは長く生きられないのよ」と言うアナベル。
ヘンルーダは深い愛で返します。
「それでも、彼女が幸せな人生だったと思えるくらい、たくさんの愛を注いであげよう」
しかしその夢は叶いませんでした。
ヘンルーダはキャメリアに殺されてしまいます。
そして、アナベルはソフィに咬まれてしまいました。
絶望はそれだけでは終わりませんでした。
アナベルはソフィに咬まれたことで1000人に1人の確率で誕生する後天的ヴァンプとなったのです。
そして、その瞬間、ソフィがアナベルのイニシアチブを握っていることとなりました。
ソフィは悪戯に微笑みます。
「ガーベラには親離れしてもらわないとね」
観ていて身体中から力が抜けていきました。
ソフィは、どれだけ残酷なことを思いつくのかと。
3000年前の彼はただのダンピールでした。けれど、その運命に負けない強い意志を持った男の子でした。
クラウスに出会ったことでその運命はねじ曲げられ、死ねない苦しみを背負うことになりました。
永遠の命は、ここまで人を狂わせることになるのかと、絶望しました。
あんなにもガーベラを愛しているアナベルに、アナベルが世界の全てであるガーベラに、なんの恨みもない2人に、どうしてそんな酷いことが出来るのかと、けれど彼も大きな悲しみを抱えて生きているのを知っているから、ただただ涙が溢れて仕方ありませんでした。
それに、ヘンルーダを殺したのがキャメリアであることも辛かったです。
ヘンルーダの正体はヤン・フラという名のヴァンプです。
彼はソフィのクランで、シルベチカがソフィに咬まれるのを目の当たりにします。恐れに震えるヤン・フラを逃がしたのは、シルベチカでした。
彼女はリコリスという名のイマジナリーフレンドがいます。リコリスがソフィのイニシアチブに逆らったのかはわかりませんが、ソフィの身体を押さえつけて彼女はヤン・フラに逃げるように叫びました。
そんな彼を絶命させたのはシルベチカの恋人であるキャメリア…。彼は優しい人なので、ソフィに操られていたとは思うのですが、どうしてこんなことに…と思わずにはいられませんでした。
コリウスも、ベンジャミンと相打ちになり、命を落とすこととなりました。
エリカと逃げるガーベラもまた、愛を知ることになります。
外の世界を知り、エリカやヘンルーダが自分を愛していることを知り、そして、母親でたるアナベルは、毎日ガーベラを愛してくれました。
そしてガーベラの花言葉は「希望」
希望は母さんと共に、母さんのくれたこの名前と共にあると、笑います。
エリカとガーベラの前に、アナベルが現れました。
ソフィのイニシアチブに操られたアナベルは剣を持ち、ガーベラに向かってきます。
驚いたエリカは咄嗟にガーベラを庇います。死んでしまうエリカ。
ガーベラは目の前で起こったことが理解出来ず、ただ震えるしかありませんでした。
アナベルは憎らしそうにガーベラを見つめます。
「あなたのせいでみんな死んだわ。あなたが死ねば良かったのに」
転げるようにして逃げ惑うガーベラを執拗に追いまわすアナベル。
ガーベラは泣くしかありませんでした。
「母さんどうして?嫌だ…やだ…どうして…嫌!」
そして、ついにガーベラはアナベルに追い詰められてしまいました。そして、ガーベラに呪詛が降り積もります。
「あなたを産んだのは間違いだったわ。あなたは間違ってきて生まれてきたの。
誰にも話しかけちゃいけないし誰にも触れちゃいけない。誰にも愛されちゃいけないし誰も愛しちゃいけない!」
愉快そうに見物するソフィとキャメリア。
アナベルは、必死にソフィのイニシアチブに抗います。
「ガーベラお願い…私にあなたを殺させないで…!」
混乱したガーベラは、アナベルの胸に刃を突き立てました。
ガーベラを抱きしめるようにして崩れ落ちるアナベル。
アナベルはソフィに言います。
「ソフィ…お願いよ…あなたのクランで、この子を幸せにしてあげて。私の愛するガーベラを…この子が幸せだったと思いながら死んでいけるように…」
「もちろん」と、軽い調子で返すソフィ。
死が迫る中、アナベルは愛おしそうにガーベラの頭を撫でました。
「私があなたを殺さずに済むようにしてくれたのね…とっても優しい子…。
ガーベラ、いつかあなたに触れてくれる人が現れるわ。その人はあなたの命に意味を与えてくれる。ガーベラ、愛しているわ……」
絶命するアナベル。ソフィはガーベラの名前を呼びます。
「僕達と一緒に行こう、ガーベラ」
ガーベラは首を横に振ります。
「ガーベラの花言葉は、希望。その名前は母さんと一緒に死んだわ。私はマリーゴールド。マリーゴールドの花言葉、知ってる?」
暗転。
その暗闇が、マリーゴールドの絶望を表しているようで、涙が止まりませんでした。
この先、マリーゴールドに待っているのは辛く長い苦しみです。
やっと出会えたリリーという友達。
けれど、彼女を幸せにしたいというマリーゴールドの願いは叶わず、スノウを殺したことでファルスの怒りを買い、燃やされて人生を終えることになります。
マリーゴールドの最期の言葉は「あなたも私と同じね…可哀想な人」。泣きながら彼女は旅立ちました。
本当に頭を抱えるしかなくて、最後に共同幻想ユートピアのメロディが流れていたらしいんですが、放心状態だったので全然気づきませんでした。
食事を食べていなかったので、マリーゴールド観終わったらどこかでたーべよ♪とか思ってたんですがほんと食欲なんかなかった。
大阪から帰ってすぐにLILIUMを見返しました。「もう泣かないと決めた」を聴いてまた大泣きしました。
末満健一さん、私はあなたを軽蔑します。
だけど、一生、ついていきます。
あなたのつくる物語のファンです。
こんなにも残酷で、こんなにも美しい劇をありがとうございました。
話の前後とかバラバラだろうし、セリフもぐちゃぐちゃだとは思うんですが、ここはひとつご愛敬ということでどうぞよろしくお願いいたします。
いまから11月末が待ち遠しくて仕方ありません。早くもう一度観たい。
TRUMPシリーズを考察してみる
先日LILIUM感謝祭のDVDが届いて、待ちに待った二輪咲きを観ていてもたってもいられずにブログ開設してしまいました。
いろんな方の感想ブログで大体の内容は知ってたんですけど、やっぱり映像で観るとなんていうか…うん。(笑)
長文でブワーーーと書きたかったので。
その為LILIUMのDVDを買い、何の気なしに視聴し衝撃を受けTRUMPシリーズにのめりこんだ、という経緯があります。
TRUMPシリーズはLILIUMが初見、その後AmazonでD2版TRUMPのT版/R版を購入、劇団PatchのSPECTERを購入という流れで視聴しました。
LILIUM→TRUMP→SPECTER→二輪咲きの順で観てます。SPECTERパンフレットも所持。
上で腐女子って言いましたけど、もちろんTRUMPシリーズの感想書く時にあんまり関係ないですが、一応ね。
舞台観たのはLILIUMが初めてで、TRUMPシリーズ視聴後に演劇女子部のTRIANGLE買って観たくらいです。生で観た舞台はいまのところ0。地方民です。
なのでまったくの舞台初心者です。ここまで一応前提として、感想・考察ブログを書き綴りたいと思います。
まず二輪咲きの感想を~~
・まずリリーが「私達ヴァンプは不死を失った」っていうところ悲しい。
・リコリス「シルベチカ…シルベチカ……」ここはTRUMP冒頭シーンのミスリード?ソフィもいつか訪れる未来のことをウルに話してましたしね。
・チェリーの天真爛漫さが見てて笑顔になるぅ
「ピーアニー、愛いやつじゃ!」ってほっぺをスリスリするとこすき…あゆみちゃんにされたい…(@だーいし推し)
・マリーゴールド!末満さんは二輪咲きをLILIUMより200年前の話だって言ってましたけど、LILIUMの登場人物はみんなすでにもうクランにいるんですね。みんな200歳↑ってことか……
・LILIUMでは「彼女達(紫蘭、竜胆)も300年以上生きている」ってファルスが言ってみんな驚いていたけど負けず劣らず長生きしてらっしゃる…
・リリー「ちょっとくらい話してくれたっていいのにね」って言ってるのが(笑)
ローズ「ダンピールらしいわよ!」に「あー、なるほど」って感じで驚いてるのが印象的
・「よだつわよね、身の毛!あたしもよだつわ~~~」ここの一連はひたすら笑いました(笑)
・リリー「あ、スノウ….」スノウ「……」すでにスノウは独りでいるんですね。シルベチカが投身自殺する時、スノウもリリー、チェリー、キャメリアに協力してたみたいですが、200年の間になにがあったのかな。
・そしてファルスきたーーーーー!わたしはもう、TRUMPシリーズでダントツでソフィがすきです。すきです。(大切なことなので2回言った)ファルスが登場した瞬間の歓声に笑ったw
・キャメシルのハグシーン、可愛すぎるでしょ…なんでこの2人を、生きている間くらいただの幸せな恋人達にしてくれなかったんや末満さん…
・「イレギュラー」サトクリフの能力とかもそれですね。マーガレットやアンジェリコ、ヒューゴの嗅覚もそうなのかな?
・ファルス「マリーゴールドのイニシアチブゲットだぜ!」いっつも思うけど、シリーズに出演する皆さんイニシアチブとられるときの叫びうますぎません?
・チェリー「シルベチカとキャメリアって付き合ってるの?」シルベチカ「キャメリアのことなんてなんとも思ってないわ」リコリス「キャメリアはわたしのものよ」もう全視聴者が頭の中パルプンテだったことでしょう。いちおうネタバレ見てたからわかったけど、なにも知らなかったら一度見ただけじゃ意味わかんなかったと思う
・逃げ惑うピーアニー愛いやつじゃ
・「まさかあなた…TRUMP?」からの「あんなやつと一緒にするな!!」ここの一連鬱になるわ
2800年経ってもウルを探し続けているという事実、クラウスへの憎しみがすこしも和らいでいないという事実….それでいて、永遠の友を作り上げようとしている事実……
工藤、うまいなぁ。わたしの中の「ソフィ・アンダーソン」は「西井幸人」で、ダンピールでいじめられていて、素直さや強さを持っていて、「ファルス」は「工藤遥」で、TRUMP(LILIUMでの)で皆を欺き、弱く脆いという印象でなんとなく合わさりそうで合わさらないというか、どこか違和感があったんですけど、二輪咲きをみて「ああ、ファルスはソフィなんだな」って。なおさら絶望が広がったんですけどもね。
・星はあかんねん紫蘭。
・髪が短いからか、幼いスノウって感じで今回の劇のビジュアルで一番ピッタリだなって思うのはあやちょ
・LILIUMでは「その兆候が最初に現れたのはスノウだった。いまから50年ほど前だ」って言っていたけど、二輪咲きはLILIUMから200年前。ファルス、長く生きすぎてもはや年数もわからなくなってきたのか?それとも、もうひとりのリコリスはスノウの中にいる?
・はーちんかわいい〜おだんご〜
・女優はるなん、はじめてちゃんと観たけど演技上手だなぁ
・キャメリアとリコリスのツーショット…
・キャメリア男前すぎやろ…ぜったい幸せにしてくれるよね…
・「死が2人を分かつまで」かなしみ
・「なんだい?…シルベチカ」ここの暗転と一気に音がなくなる感じな…鳥肌いかほど立てればいいねん…
ざざっと考察書きます 時系列バラバラ
・記憶可変の効かなかったスノウを目の当たりにしたのに、LILIUMでの「どうしてあの子だけはシルベチカのことを覚えている…?」っていう紫蘭のセリフに違和感。
この末満さんのツイート見て、ファルスは「イニシアチブではなく、自らの意思でファルスに協力していると思わせるイニシアチブ」を紫蘭と竜胆にかけているんだなって思いました。
不死ではなくても2人も不老であるわけだし、自分に協力してくれているなら薬を飲まなくなることもないんだろうし。いつか裏切った時の為にイニシアチブを掌握するにしても、あの時2人の記憶を失わせる必要はなかっただろうし。
竜胆はファルスを崇拝している感じだったけど、紫蘭は「アイツの力は弱まっている、もう当てには出来ぬ!」とかそんなに信頼していなさそうだったし。
・リリーは実は完全な不老不死ではない説
「少女純潔」のラストシーンで、バタバタと倒れる他の花達と同じく、リリーもまたその身体を地につけたこと。
SPECTERのジャケット、棺桶の中にカトレア、キャメリア、クレマチス、ナスターシャム、ローズ、チェリー、ミモザ、紫蘭、竜胆、ジャスミン、マーガレット、マリーゴールド、シルベチカ、スノウ、そしてリリーが飾られていること。
そしてそこに昼顔(ファルス)は入っていないこと。
それらから、「或る庭師の物語」での「儚く朽ちて果てる一輪の花」はリリーだと仮定する。(LILIUMでの庭師は一応ファルスですしね)
だからわたしは、リリーはいつか死ぬんじゃないかなって思ってます。
・もうひとりのリコリスはスノウの中にいるんじゃないか?
・末満さんは「リコリスについて詳しく教えてください」という質問に対して「リコリスには、リコリスが2人出てきます」と回答されています。
=シルベチカのような多重人格者が2人いる、と仮定。それはスノウ?
200年前、ピーアニーが殺された時。スノウはその一部始終を目の当たりにします。都合の悪いファルスは、スノウの記憶を消去。しかし、スノウはぽつりと「TRUMP」と呟きます。
ファルスと同化し始めたスノウ。すでに、周りとの距離をとっているシーンも描かれていました。
しかしシルベチカが秘薬を拒んだ時、リリー、チェリー、キャメリアに協力し竜胆にナイフを突きつけられるスノウがいたはずです。
LILIUMでリリーに協力(?)したように、何度もリリーに近づいてはその記憶をファルスに消されて来たのか、それともシルベチカのように、もうひとりの自分がいて、心の均衡を保っていたのか…?
・もしもピーアニーが殺された時間軸が200年前ではなく、50年前だったなら、シルベチカが投身自殺する時、まだスノウはファルスとの同化がはじまったばかりってことだったのかもしれないですね。
ちょっとずつ足していきます